突然ですが、皆さんは日々の生活に幸せを感じていますか?また、自分にとっての幸せってなんだろうと考えたことはありませんか?
国連が報告している世界幸福度調査によると、世界でもっとも幸福な国はデンマークで、2位は僅差でスイス、次にアイルランド、ノルウェー、フィンランドと、上位の国の全てが北欧諸国であることが報告されました。同調査によると日本は、世界157カ国中53位と、先進諸国の中ではずいぶん低い位置にいます。
本報告によると、各国の幸福度は、
① 経済的豊かさ
② 社会的支援の充実度
③ 政治やビジネスにおける汚職の少なさ
④ 人生における選択の自由
⑤ 健康寿命
⑥ 寛容性
という6つの指標によりを表すことができるとのことです。
(出展:公式サイト「World Happiness Report」)
それでは、あなた個人の幸せとは何でしょうか?
裕福であること?おいしいものをお腹いっぱい食べられること?高級なアクセサリーや洋服を身にまとっていること?
今回は、「本当の幸せ」とは何か、またそれを得るにはどうすればいいか、というお話をしようと思います。
目次
幸せとは何か?
「幸せ」「幸福」という言葉を広辞苑で調べると、「心が満ち足りていること」と出てきます。
また、仏教書『歎異抄』のなかでは、本当の幸せとは「摂取不捨の利益(せっしゅふしゃのりやく)」と表されています。
文字通り、「一念で摂め取って永遠に捨てぬ不変の幸福」、すなわち「絶対の幸福」と言えるでしょう。
これはすなわち、老いや病気、他のどんな要素によっても揺るがない、変わらない幸福ということです。
以上を踏まえ、ここでは「幸せ=安心×満足」と定義し、次項では「本当の幸せ」ではない幸せについてお話しします。
本当の幸せじゃない「幸せ」の特徴
キリがないもの(お金、名誉)
「無ければ無いでいいが、有れば有るでもっと欲しくなる」ものたちです。すなわち常に満足できない、不満な状態ということになります。
この状態は前項で定義した幸せの「満足」の要素を満たさず、本当の幸せとは言えません。
一時の満足感
次に、一時の満足感も本当の幸せにはなりません。
例えば、ごちそうを食べて「もうこれ以上いらない、満足」と思った後も、翌朝にはおなかが空いているなんてことはありますよね。
また、好きな女性とつきあうことになり、「こんな幸せは経験したことがない」と思っていても、新たに「他の男に心移りしたのでは」「浮気されている?」という悩みは尽きず、「あの子なしには生きていけない」と、彼女を失うことが不安で不安で何も手につかなくなるなんてことも多くの方が経験されるのではないでしょうか。
これら日常で出会うことに関して、世界の三大幸福論の1つと言われるヒルティの『幸福論』では、
「味わってきた『人生享楽』は、ゆっくりと少しずつ色あせていく」
と書かれています。
つまり、得た幸せが大きいほど「失いたくない」という思いから不安が高まるのです。
この状態は幸せの1条件である「安心」の逆の「不安」がつきまとい、本当の幸せとは言えないでしょう。
明日から始めるべき3つの行動
ここまで読んでみて、皆さんは「幸せ」についてどう感じたでしょうか?
中には、「そんなの実際に起こってみなければ分からない、幸せなんて人それぞれだ」と言う方もいるかもしれません。
そう、幸せは人それぞれ、受け止め方次第でいくらでも変わるものなのです。
幸せとは、あなたの財産やあなたが置かれている環境、また条件ではありません。
いくら人が羨む状態であっても、自分がそこに幸せを感じていないのあれば幸せではないのです。
つまり、「幸せとは何か」の結論を言ってしまうと、
幸せとは、「感じ方」であり幸せだなと感じる心の状態が「幸せ」なのです。
逆に、今この瞬間も幸せの条件は整っています。
それを感じられるか感じられないかの違いなのです。
そんな、今すぐにでも感じられる幸せ。
とはいえ、感じ方次第でいくらでも幸せでいられるといってもすぐにそんなポジティブな発想転換をするのは難しいことです。
そこで、幸せを感じられるようになるための行動を3つのステップにして以下で説明します。
Step.1 自分が目の前のことに対してどんな感情を抱いたかを記録し、空いた時間になぜそう感じたかを振り返る
今、自分は何がしたいのか、ここにいることは心地よいのか、嬉しく感じているのか義務感なのか、、
そんなことを考えず、あるいは考えないようにして生きている人も多いのではないでしょうか。
しかし、あなたが今まで蓋をしてきたそれらの感情にこそ、「本当の幸せ」のタネがあるはずです。
そこで、まずは自分の感情を見つけてみてください。
今自分がやっていることは、やりたいからやっているのかただの義務感なのか、嬉しいのか嬉しいと自分を偽っているのか、ワクワクするのかやらないと怖さを感じるだけなのか。
それらの感情の根源を知ることで、自分が幸せを感じるためのヒントが見つかるでしょう。
そして、以下の2つのポイントを意識してみましょう。
「こうするべき」思考を捨て、フラットな気持ちで自分の感情と向き合うこと。
私たちは、誰もが今までの環境によって作られた「常識」という名のレッテルの中で生きています。しかし本当の自分の好き嫌いは、その常識の外にあるかもしれません。
「こんなことを思うべきじゃない」と決めつけず、まずはその感情の存在に気づいてあげてください。
感じ方に間違いがあるのではなく、そこには違いがあるだけなのです。
負の感情にこそ注目すること。
誰かにイラっとしたり、嫌いだと思ったときこそ自分の本当の気持ちに気づくチャンスです。
イラっとした行動や嫌いな理由に、あなたの本当の姿やあなたが本当の感情があります。
Step.2 やりたくないことをやめる
次に、Step.1で見つけた「やりたくない」という感情に従い、やりたくないことをやめます。
例えば、「楽しくない人付き合い」、「愛想笑いで社交辞令」、「つまらない仕事」。
その「やりたくないこと」をやめてみましょう。
世間体や人の目を気にしてやっているということは、本来の自分ではない別人を演じているということです。
しかしあなたがやっていたその「やりたくない」行為たちは、自分を守るためのものです。
では、その守っている「自分」とは誰ですか?
または、誰から守っていますか?
あなたが設定した敵はもしかしたらとても脆く弱く、今すぐに倒せる相手か、むしろ倒す必要がない相手かもしれませんよ。
世間やあなたの周りの環境は、あなた1人が何かをやめたからといってそう簡単に姿を変えたりはしません。
ですから試しに一度、やりたくないことを全てやめてみてください。
そして、以下の2つのポイントを意識してみましょう。
嫌われてもいい
人付き合いや嫌な仕事、愛想笑い等をやめることによって、あなたをよく思わない人も出てくるかもしれませんが、それらのよく思わない人に合わせる必要はないはずです。
どんな自分であっても嫌いになる人は一定数いるのです。愛想が悪いあなたを嫌いな人もいるし、ご機嫌を伺っているあなたを嫌いな人もいる。
どれだけ頑張っても自分をよく思わない人はいるものなので、ある程度は諦めてもいいのではないでしょうか。
頑張るを手放す
頑張れば頑張っただけ、無意識に見返りが欲しくなるもので、頑張っている「のに」という気持ちが湧いてくるものです。
逆に自分が頑張らなければ、何もしていない「のに」という感謝の気持ちが湧いてきます。つまり、頑張れば頑張るほど幸せを感じるハードルを自分であげてしまっているのです。
本当はつらいのに頑張っていること、それらも全てやめてみてください。
Step.3 やりたいことをやる
やりたくないことをやめたら、次はやりたいことをやってみましょう。
やることは何でもいいです。
自分の感情に従って、心踊ることやワクワクすることに飛び込んでみてください。
そして、以下の2つのポイントを意識してみましょう。
遠慮しない
もしかしたら私だけ好き勝手していいのかという躊躇いの気持ちが生まれるかもしれませんが、周りに遠慮する必要はありません。
自分だけ好き勝手やっていいし、自分だけ得してもいいし、自分だけ幸せになってもいいのです。
恥ずかしさを受け入れる
「そんなことがやりたかったんだ」という言葉を受けることや、失敗して笑われることもあるかもしれません。
そのときは、「私はこれがやりたかったの」と言えばいいし、「失敗しちゃったー」と笑い飛ばせばいいのです。
恥ずかしく生きてみましょう。
まとめ
今回は、誰でも一度は考えるであろう幸せについて書きましたがいかがでしたでしょうか?
本記事であげた「本当の幸せ」を目指すと自分はこのままでいて良かったのだという安心感や喜びを自分の「ものさし」ではかることができ充実感を味わえます。
そして、何気ないことに喜びを感じられるようになるでしょう。
何もない日常に幸せを感じられることが一番幸せなように私は思います。
ここに書かせていただいたことが、幸せを探して苦悩している方々の参考になれば幸いです。