働きがいとは?働きがいの2つのタイプと高い状態にするために効果的な3つの方法


 
働いている時間やそれに付随する通勤時間・勉強時間なども含めると、人は1日の3分の1、もしくはそれ以上を仕事に費やしていることになります。

そう考えると、仕事は人生の時間の中でも大きな割合を占めるものなので、働きがいを感じながら毎日生き生きと仕事をしたいですよね。

でも実際は、

「今の仕事ではいまいち働きがいを感じられていないが、何が問題なのかもわからない・・」

「社内異動や転職をすれば何か変わるかもとは思うけれど、どんな仕事だったら働きがいを感じられるのかわからなく、環境を変えることをためらってしまう・・」

などの思いから、なんとなく仕事を続けているという人も多いのではないでしょうか。

この記事では、働きがいのタイプや、働きがいを感じられる状態に持っていく方法についてお話しします。

本当は仕事を楽しみたいのに働きがいを感じられずモヤモヤしている方にとって、最適な働き方を見つけるヒントとなれば幸いです。

働きがいとは

そもそも働きがいとは、”働くことによって個々人が感じる意味や価値のこと”です。

仕事に対して、自分の大切な人生の時間を使うのに見合う価値や意味を感じられていれば、それは働きがいがある状態であると言えるでしょう。

また、働きがいという言葉に馴染みがなくとも、「仕事へのモチベーションがいつも高く、自分がやりたいからこの仕事をしている」と思えている人は、自然とその仕事に意味や価値を感じられているということになります。

何に意味や価値を感じるかは人それぞれですが、あくまで自分がどう感じるかに注目することが大切です。

たとえば、”医者として働く”という場合は、「仕事の内容そのものに価値を感じる人」もいれば、「仕事の内容は重要視しておらず、信頼できる人たちとワイワイ仕事したいなど環境に重きを置く人」もいますよね。

自分にとって働くことの意味は何か、働くことを通じてどのような価値を得たいのか、それがはっきりとわかると今の仕事に何が足りていないのかもわかってくると思います。

では、まずは働きがいの2つのタイプについてお話ししていきます。

“働きがい”のタイプ

「仕事の内容」に働きがいを感じる人もいれば、「環境や状態」に働きがいを感じる人もいる、というのはすでにお話しした通りですが、実は「何に働きがいを感じるか」は大きく2つのタイプに分けることができます。

それが、To Do型とBeing型です。

これは北野唯我氏が提唱している考え方で、

to do(コト)に重きをおく人間・・・何をするのか、で物事を考える。明確な夢や目標を持っている
being(状態)に重きをおく人間・・・どんな人でありたいか、どんな状態でありたいかを重視する

と著書『転職の思考法』の中で説明されています。

急に言われても、自分はどっちのタイプかわからずあまりピンと来ないですよね。

そこで、いくつか例をあげてみます。

To Do型

To Do型は、自分が”何をするか”で物事を考えており、明確な夢や目標を持って仕事をしている人です。

たとえば、「自分が考えたもので、世の中をこういうふうに変えたい」「一人でも病気で苦しむ人を減らすために医者として働きたい」など、自分の実現したい夢を明確に持って仕事をしている人は、典型的なTo Do型の人といえます。

Being型

一方でBeing型は、”どんな人でありたいか”、”どんな状態でありたいか”を重視している人です。

日本人全体の99%はBeing型と言われており、こちらに分類される人の方が圧倒的に多く、Being型の中には様々なタイプがあります。

①周りからの評価によって自分の価値を感じる
仕事をすることによって社会的な信用を得たり、とにかく市場価値を高めたい、という人はタイプ①に当てはまります。

タイプ①の方は、有名企業への所属や、年収の高い職業、社会的に信用のある職業に就くことに強いモチベーションを感じる傾向があります。

②仕事自体を楽しみたい、業務内容に誇りを持ちたい
何か大きな目的のために仕事をしている場合はTo Do型ですが、目的に向かって仕事をするというより、仕事内容自体に意味を感じたり楽しんだりすることを重視する人は、タイプ②に当てはまります。

タイプ②の方は、自分の個性・強み・興味を活かせる仕事や、自分が誇りを持てる仕事をしたいという志向性があります。

たとえば「マーケティングに強い興味があり、マーケターとして働きつづけたい」という場合は、「マーケターとして仕事をしている状態に働きがいを感じられている」のでこのタイプに分類できます。

③居心地の良い人間関係の中で働きたい
働く上では、人間関係に居心地の良さを感じられることもとても大切ですよね。

とにかく自分が尊敬できる人、信頼できる人と働くことが最もモチベーションに繋がり、働きがいを感じられる、という人はタイプ③です。

人間関係を最も重要視する場合、すでに出来上がっている職場の人間関係を自分で変えたりするのは難しく、合わない場合けっこうなストレスになりますよね。

ただ、どこの企業でも部署が変わったり、人員の配置転換などにより人間関係の悩みは発生し得るので、どうしてもという場合は信頼できる友人と起業するなどの働き方も一つの選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。

④貢献実感を得たい
人から「ありがとう」と感謝される仕事をしたい、という声はよく聞きます。

これは、人や社会の役に立っているという実感、すなわち貢献実感を得ることが働きがいにつながるタイプの人です。

全ての仕事は誰かの役に立っているものですが、貢献実感を感じやすいお客様と実際に関わる仕事や職種がタイプ④の人には向いているでしょう。

働きがいが高い状態にするには?

最後に、環境を大きく変えずに働きがいを感じられる状態に持っていくためにできることを3つお伝えします。

自分にあったモチベーションの高め方を認識する

1つ目は、”自分にあったモチベーションの高め方を認識する”です。

たとえばTo Do型の人なら、自分が人生においてやりたいことや仕事で成し遂げたいことをまずは考え、夢の実現のために今の仕事から学べること・得られるスキルはないかを考えてみるのは効果的です。

今の仕事と自分の夢に重なる部分があることに気づければ、そこに注力することでモチベーションが高まってきます。

続いてBeing型の人ですが、自分のありたい状態や理想の環境について考えてみましょう。

部署の人と合わないなど、環境にモチベーションを左右されるという方は、たとえば社内の部活動や同期の中に信頼できる人を見つけて、その人たちを巻き込んだり相談したりしながら仕事をするなど、部署以外の人との関わりを増やすことでモチベーションを高めるというのは一つの手です。

二つ上・三つ上の視座で考えてみる

次にご紹介するのは、”二つ上・三つ上の視座で考えてみる”という方法です。

毎日毎日、上から下りてくる仕事をひたすらこなしていると、どうしてもモチベーションを保ちにくくなります。

そんな時に、たとえばメンバークラスの方なら”部長の視座”もしくはもっと上の、”役員の視座”を想像してみてください。

目の前の仕事しか見えていないときには理解できていなかった会社の全体戦略が把握できると、自分の働きがどのように会社、社会に影響を与えているのかが見えてきます。

この方法であれば、To Do型、Being型にかかわらず、自分の仕事の重要性を理解できてモチベーションアップに繋がりやすいので、ぜひ自分の視界のみで物事を見ずに高い視座を持つ意識をしてみてくださいね。

仕事に”自分色”を出す

3つ目は、仕事に”自分色”を出すです。

これもTo Do型、Being型どちらの方でも効果的な方法です。

まずは、どれだけ単純作業と思われる仕事でも必ず1つ工夫の余地を見つける、というのをゲーム感覚でやってみてください。

最初は小さなことでよいので、たとえば「昔から使われているフォーマットを少し変えたら使いやすくなるのでは」など、とにかく気になる部分を書き留め、改善案と合わせて周りに発信してみるのです。

この癖をつけると徐々にもっと大きな仕事でも、恐れずに自分の意見や取り入れたい要素を付け加えられるようになり、やらされ仕事という意識はどんどん薄れていくでしょう。

また、周りからも「この人はどんな仕事にも自分の意見を持って積極的に取り組んでいる」という印象を持ってもらえるようになり、本当に自分が通したい提案があるときに、助けてくれる味方が徐々に増えていくでしょう。

まずはあまり気負わず、毎日1つ”自分の色を出す”というのを意識するところから始めてみてくださいね。

おわりに

いかがだったでしょうか。

今回は、働きがいのタイプや、働きがいを感じられる状態に持っていく方法についてお話ししました。

今は「働きがいを感じたくても全く感じられていない」という方も、
・まずは自分が仕事に求める価値を知る
・そのうえで、自分にあったモチベーションアップの方法を知り、実行する
という手順で、少しずつ考え方・環境を変えて働きがいを感じられるように工夫をしてみてくださいね。

この記事が、みなさんが今以上に生き生きと働けるための一助となれば幸いです。