部下がついてくる上司は〇〇に対する配慮がすごい


 
近頃、ロジカルシンキングの大切さについて耳にする機会が増えてきました。

本屋に入れば論理的思考の方法やロジカルシンキングに関する本が平積みされてるのを良く見かけます。

物事を論理的かつ冷静に見ることのできるのは、社会人として大切なスキルの一つです。

ただ、これらに囚われすぎるあまり、自分や他人の“感情”を置き去りにしていませんか?

残念ながら私たち人間の中核にいつでも居座るのが感情というものです。

これを日常生活はもちろんのことビジネスの現場から完全に切り離してしまうことは不可能でしょう。

ですが、感情はコントロールすることができます。

すでに部下のいる方や今後部下ができるとこんな悩みはないでしょうか
部下との関係づくりやコミュニケーションをどうやったらうまくやっていけるのだろうか。

上司になったときに部下といい関係をつくっていけるんだろうか。

良い組織、良い人間関係をつくるためには言葉ではうまく表現できないような問題を解決していく必要があります。

ここで、今回のタイトルに戻りますが、部下がついてくる上司が気を使っていることは部下の感情への配慮です。

人間の論理的な思考だけではなく部下の感情にも気づける必要があるということです。

ただ、そうはいっても他人の感情を知るのってなかなかハードルが高いですよね。

そこで、おすすめなのがまずは自身の感情とうまく付き合うことです。

ではなぜ、他人ではなくまず自分の感情に目を向けるのでしょうか?



自分の感情に気が付くのはなぜ大切なのか

ここでの自分の感情の定義は「葛藤」、「ストレス」、「違和感」の3つです。(関連記事:部下がついてくるマネジャーは「3つの感情」に気づいている

これらと向き合わずに日々の業務を行っているとイライラがたまってきます。すると、どんどんライフポイントが削られていって一番必要な時にパフォーマンスが落ちてしまいます。そして、とうとう会社に行くことすら嫌になってきます。

ここで、「ハーバードの人生を変える授業」の著者のタル・ベン・シャハ‐氏も自分の感情に気づく重要性について以下のように著書の中で述べています。

ストレスに対処する方法は、本来の自分にもどる時間をもつことである。本来の自分にもどる時間とは、信頼する友人に気持ちを語ったり、心に浮かぶあらゆることを日記に書きつけたり、ただ単に自分の部屋で1人で過ごしたりする時間のこと。

と、このように自分の感情に気づくことはとても大切なことです。

そして、自分の感情に気づけるようになると相手がどんなときに「葛藤」や「ストレス」や「違和感」を感じるかが想像できるようになってきます。

では、自分の感情に気づくことができるようになるとどのようなメリットが生じてくるのでしょうか。



自分の感情に気づけるとどうなるのか

自分の感情に気づけると、ライフポイントの割り振りを自分視点で決められるようになります。(どこに負荷、頑張りどころを置いてどこで気を緩めるか、などですね。)

すると、周りに振り回されることが少なくなり、振り回されても動じにくくなります。

こうして日々業務での自分で選んだ仕事の割合が増えるようになると、辛い時でも自分が選んだのだからと最後まで責任感を持って取り組む姿勢にもつながります。

そういったことを繰り返していると、アウトプットの質が高くなり、上が本当に求めているものに全力投球する時間が増えるので社内での評価も上がってきます。

出世するのがすべての人の目的ではないとはいえ自分視点で決めれると疲れにくくなるのでおすすめです。

さらに一緒に仕事をする相手の時間に対して配慮ができるようになり、人間関係も自然と良くなってきます。

例えば、誰かにお願いをするときのことをイメージしてみてください。

かなり親しい中であっても気を遣いますし、大抵の場合そのような関係であることは少ないですよね。

そして、ついつい優秀な人で、頼みやすそうで優しい人にお願いしてしまうのではないでしょうか。

ただ、自分が逆の立場で頼まれたとするとどうでしょう?

多くの人が自分の業務で手一杯でなかなかいい気はしませんよね。

ですが、頼まれ方によっては受ける印象も変わってきます。

悩みのほとんどは人間関係からくると言われますが、自分の感情に気づけて相手の時間に対する配慮ができるようになると快く引き受けてもらえる可能性は上がります。

また、その際に納得のいく説明がされていれば、他人にたのまれたものでも悪い気はしませんよね。具体的な方法はのちほど紹介します。

このように、自分の感情を意識するようになることで相手の立場に立って考えることができるようになってきます。

すると、周りの感情に気づいて部下に対するマネジメントなどのスキルも上がり周囲からの信頼は厚くなります。

では、具体的にどのようにして自分や部下の感情を意識しきづけるようになるのでしょうか?



行動のススメ

イライラしたことに対してシーン別に捉える。

イライラすることが起こったときに、そのときの情景や一緒にいた人などを思い浮かべて、なぜイライラしたのかの理由をしっかりと言語化しましょう。

そして、いくつか溜まってきたらそれらの中から共通点を探して自分がどういった状況でイライラするのかを分析します。

これを自然とできるようになるために、時間のある方や、文章を書くことが苦ではない方は、日記をつけてみるのもおすすめです。

この分析が、嬉しかったこと、やる気が出たなと感じたことなどプラスのことにも応用できるようになってくると部下への声のかけ方や、感情の配慮の仕方がイメージしやすくなるのは言わずもがなですね。

人に頼む時に理由や相手にとってのメリットなども言う。

頼む相手の置かれている状況やどういう人なのかを考えて、相手にとってメリットが少しでもできるように工夫をします。

この時に露骨にいうと押し付けがましいのでメリットについて相手が自分で気づけるような会話を心がけましょう。

すると、信頼関係を構築していくことができ、互いにストレスを感じることなく仕事を進めていくことができます。これは、日ごろ自分の感情を意識できているからこそなせる業ですね。

まとめ

今回は、部下がついてくる上司がどういったことに気をつけているかについて書きましたがいかがでしたでしょうか。

自分の感情を振り返るのが難しいビジネスの現場ですが、一度ゆっくり時間をとって自身の感情について考えてみることは自分にとっても周囲にとっても良い影響が期待できます。

ですので、忙しい中でもイライラしたことについてシーン別に捉えたり人に頼むときの工夫をしたりなどできるところから始めてみてはいかがでしょうか。