「センス良いね」
あなたは人からこう言われたことはありますか?
いわゆる「褒め言葉の『さしすせそ』」(※)にも挙げられているように、誰でも自分のセンスを褒められると嬉しく感じるものかと思います。
※褒め言葉として使うと相手に喜ばれやすい言葉をさ行にまとめたもの。「さ」=「さすが!」、「し」=「知らなかった!」、「す」=「すごい!」、「せ」=「センスがいい!」、「そ」=「そうなんだ!」
また、周りにセンスの良い人がいると憧れてしまいますよね。
少なくとも、「ダサいと言われたい」という人は少数派なのではないかと思います。
本記事では、そもそもセンスとは何か?ということから、ビジネスにおけるセンスのある人の特徴を解説し、最後にセンスの磨き方をご紹介していきます。
目次
センスとは何か
「センス」は、辞書では以下のように記載されています。
「センス」・・・物事の微妙な感じ或いは意味をさとる働き。思慮分別。 出典 広辞苑
すなわちセンスがある人とは、ある特定のものに対し、その細部に至るまで「違いを感じ取る」ことができ、それを上手く表現・使いこなすことができる人のことを指します。
ビジネスの世界で考えると、センスがある人は問題解決において、自分独自の視点で質の高い仮説を作り、効果的なアプローチを行うための当たりをつけることができます。
センスがある人は、いわゆる”勝ち筋”が直感的に見えているので、商品やサービス、仕事のパフォーマンスに関して着実に改善していくことが可能です。
一方でセンスがない人は、仮説が的を射ていないものであったり、仮説を作らず場当たり的に問題解決を試みようとします。
この場合、仕事にかかる時間が膨れ上がるうえ、考えなしに積み上げたものから効果的な打開策が生まれることはほとんどありません。
センスがある人とない人の違いは以下の2つです。
・常識に縛られず、思考を飛ばすことができるか
・自分の持つ引き出しの組み合わせからいかに新しいものを生み出せるか
生まれつきセンスがある天才肌の方は別ですが、多くの場合は自分の引き出しの新しい組み合わせを試し、失敗して学び、経験を積み重ねる中で自分なりの仮説の立て方を確率することで、センスを育てていくこととなるでしょう。
では、センスがある人はなぜそのようなセンスを身につけることができたのでしょうか。
次に、センスがある人の行動・思考の特徴をご紹介します。
センスがある人に見られる特徴5選
本質を突き詰めて考える
センスがある人に見られる特徴の1つ目は、”本質を突き詰めて考える”です。
センスがある人は、常に物事に対して「なんで?」と違和感を持ちます。
物事に対して疑心暗鬼であるというわけではなく、ただ理由を知ろうとする姿勢があるということです。
そうして物事を鵜呑みにせず、背景にある事情や動向、思惑などを把握することで、センスの礎となる知識を蓄積していくのでしょう。
また、常に違和感を探す癖がつくことで、日常に埋もれている問題解決のヒントを見つけやすくもなります。
確固たる基準を自分の中に持っている
センスがある人に見られる特徴の2つ目は、”確固たる基準を自分の中に持っている”です。
意思決定をしていく時に、自分の中に基準がない場合は何が良いのかが分からないですよね?
その時に大事になるのが自分の中の基準で、倫理や正しいと思うこと、美しいと感じることなどです。
このような自分の中の基準を持ちながら主張を選び取り、決定をしていくということ。
それがセンスを形作るのです。
バランス感覚がある
センスがある人に見られる特徴の3つ目は、”バランス感覚がある”です。
すなわち、自分が価値があると感じるものと、他者や世間が価値を見出すもののどちらも両立させることができるということです。
自分の世界に閉じこもっている場合は、その人の中だけで完結する独りよがりなアウトプットになってしまいがちです。
本人の満足度が高く、かつ世の中で評価されることを生み出していく活動ができると世間に対して価値を提供していけるようになっていけますよ。
想像力が豊かである
センスがある人に見られる特徴の4つ目は、”想像力が豊かである”です。
想像力はすなわち、相手が求めるものを適切に汲み取る力、どのようなアウトプットが可能か・適切かを検討する力、などに言い換えることができます。
その上で、斬新な切り口からのアイデアを出していけるというのもセンスのある人に特有の力です。
いずれにしても、顕在化していない課題や欲求などについて思いを馳せられることは、センスを育てるにあたりとても重要です。
イメージを形にできる
センスがある人に見られる特徴の5つ目は、”イメージを形にできる”です。
センスがある人は、どんな形であれ自分が頭に思い描いたものを具現化することに長けています。
言語化能力が高く、頭に描いた通りにアウトプットが出せるので自分の理想や完成形に短い時間で近づくことが可能です。
このようにセンスがある人は仕事を進めやすくする能力・感覚を多数持っていることが分かります。
では、センスがない人はセンスがないことを悲観するしかないかというと全くその必要はありません。
次にセンスがない人がセンスを磨く方法をご紹介します。
センスを磨く方法3選
なんで?を繰り返す
センスを磨く方法の1つ目は、 “なんで?を繰り返す”です。
例えば、「なぜフライパンは丸いのか?」と考えたことはあるでしょうか。
一般的には、「火口に合わせて円形にすることで熱伝導の無駄をなくすため」などが考えられますが、その知識や理解があれば、調理器具・キッチン収納に関する新しい仮説を検討する材料になるかもしれません。
このように、世間の常識や当たり前を疑ってかかり、問題にぶつかるたびに自問自答していくことを繰り返していく内にセンスが少しづつ磨かれていくのです。
イメージを形にしてみる
センスを磨く方法の2つ目は、”イメージを形にしてみる”です。
イメージを形にする能力は、先天的なものだと思われがちですが決して先天的な才能ではありません。
繰り返しアウトプットの訓練をしていれば必ず上達します。
そもそもイメージが全く頭に浮かんでいない場合は難しいですが、少しでも浮かんでいるイメージがあるなら可能な限り紙などに書いて他人に伝えてみましょう。
このようにアウトプットの意識を高めると、どんどんアイデアやイメージを形にしやすくなっていきます。ぜひ、手のつけやすい所から実践されてみてください。
いろんな体験をして引き出しを増やす
センスを磨く方法の3つ目は、”いろんな体験をして引き出しを増やす”です。
センスを磨くためには、当然ながら知識が必要ですが、重要なのは「どのような知識を得るか?」ということです。
仕事に関する勉強をしたければ、自分の仕事の分野、業界、関連する社会情勢等の勉強から始める人が多いかと思います。
ですが、今までと同じようなインプットをしていてはアウトプットも変わりません。
同じ分野ではその分野の常識に縛られすぎてしまいますので、できるだけいろんな分野のいろんな体験をすることで型にはまらない独自の引き出しを増やしていきましょう。
おわりに
今回は、そもそもセンスとは何か?ということから、ビジネスにおけるセンスのある人の特徴を解説し、最後にセンスの磨き方をご紹介しました。
センス=才能と勘違いされやすいですが、決して生まれ持ったものだけでは勝負は決まりません。
自分の可能性を狭めずさまざまな情報・知識・価値観を取り込んで、型破りなアウトプットを作っていく人材になっていきましょう。
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