自己実現とは?自己実現をしている人の特徴と到達するための3つのステップ


 
自己実現という言葉を耳にする機会は多く、

自己実現=「誰もが目指すべきもの」という文脈で語られることも多いように思います。

ただ、”自己”を”実現”する、というのは具体的にどういうことなのかと考えると、実はよくわかっていないという方も多いのではないでしょうか。

今回は、そもそも自己実現とは?というところから、自己実現を達成した人の特徴、自己実現に至るための3つのステップについてお話ししていきます。



自己実現とは

れではまずは自己実現とは何か?について見ていきましょう。

自己実現とは、簡単に言うと「自分らしく生きること」です。

つまり、自分の特性・個性など、良いところも悪いところも含めて、ありのままの自分を受け入れる。そして、こうなりたい、こうありたいという姿を描き自分らしく生きていくことをいいます。

有名な【マズローの欲求5段階説(※)】の中に”自己実現欲求”というものが出てくるので、そこで初めて自己実現という言葉を知った、という人も多いかもしれません。

マズローの欲求5段階説とは簡単に言うと、人の欲求は5つの段階(「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現の欲求」)を追って満たされるという説です。

その中で自己実現欲求は5段階目、つまり最終段階に当たるとマズローは提唱しており、他の4段階の欲求が満たされて初めて抱く欲求であって、それだけ到達するのが難しい領域としています。

自分の人生観・価値観などに基づいて「自分らしく生きること」。しかし、ありのままの自分を受け入れ、自分らしく生きることは簡単なことではありません。

人は自分の欠点を憎み、少しでも良く見せようと見栄を張ったり、自分の良さを自覚できず他の人を羨んだりしてしまうものです。

特に現代ではSNSも発達したことで、自分らしく生きていくことの難しさに拍車がかかっています。

SNSが発達する以前、生活について発信するのは芸能人など一部の人たちだけだった時代は、芸能人のブログを目にしても、嫉妬ややっかみよりも純粋な憧れの気持ちを抱くことができたでしょう。

しかしSNSでは、自分と同じ年・似た境遇の「自分と同じ世界にいるはずの人」がキラキラした生活を発信しているので、「自分にも手が届くはずなのになぜ自分はこうなれないのか」など、どうしても他の人と自分を比べる機会は以前よりも増えています。

そんな社会において、自分の良い点も悪い点も受容して自分の人生を生きることの難易度は格段に上がっていると言えます。

自己実現を達成した人の特徴

他人と比較しない

自己実現を達成した人は、他人との比較をしません。

他人がどう生活しているのか、というのは本来は自分の幸福には全く関係ないものです。

しかし、先ほどのSNSの話もそうですが、他の人が何をしていて何を持っているか、つい気になってしまいますよね。

そしてその度が過ぎると、「この人はこんなに良いものを持っているんだ」「この人の投稿にはこんなにいいねがついている」などと考え始め、

「自分も人からうらやましがられるには、褒められるにはどうしたらいいのか」と、自分を取り繕って”良く見せる”ことに必死になり、「ありのままの自分」を受け入れるどころではなくなってしまいます。

このように、他人と比較しないことは、自己実現のための非常に重要なポイントといえます。

自分の求めることを知っている

自己実現を達成した人は、自分の求めることをしっかりと理解しています。

これは特徴1つ目の”他人と比較しない”と似ているのですが、人と比べたり人の目を気にしたりしていると、そのうちに他人から評価されるかどうかが自分の判断軸になってしまいます。

そうすると「人から認められる自分」を理想の姿として置いてしまうので、自分らしく生きること・自分が生きたいように生きることは後回しになってしまい、自己実現から遠ざかってしまうでしょう。

そのため、他人が自分に何を求めているか、ではなく、自分はどうしたいか、何を求めているのかを知ること。そして、自身が求めることに沿って生きることが大切なのです。

志を同じくする人たちに囲まれている

ありのままの自分を受け入れ、自分らしく生きていると、人と接する際にも変に取り繕ったりせず、自分のやりたいこと・目指したい姿について素直に口にできるようになってくるものです。

そして、そうやって自分の考えをオープンにすることで、「私も同じような考えを持っているよ」と共感してくれる人たちが自然と周りに集まってくるようになります。

その結果、自己実現できる人の周りには、同じ志を持つ人や同じ熱量で努力している人が多くなっていくのです。

周りに流されず、アタリマエを疑うことができる

自己実現を達成した人は、周りに流されず、アタリマエを疑います。

今生きている社会には、ファッションの流行や、身近なところでいくと職場・学校の風習や慣習など「皆これがいいと言っているから」「昔から続いているから」という理由だけで多くの人が当たり前に受け入れているものが無限にあります。

そして、それらひとつひとつに疑問を持つことなくそのまま受け入れていると、無意識に世間がつくる”型”に自分を押し込んでいくことになります。

そうすると、世間的に良いとされているものや周りが自分に求める役割を自分の中に取り込みすぎて、ありのままの自分というのをそもそも見失ってしまいかねません。

だからこそ、周りがつくる「アタリマエ」に流されず、常に「自分はどうしたいのか」「本当にこれは正しいのか」ということを考える力をつけている人は、「自分なりの答え」を持つことができ、こういったものが生きる指針となっていくのです。



自己実現をしていくには?

最後に、自己実現をしていくための3つのステップをご紹介します。

3つのステップとは、
①自分らしさを知って受け入れる
②自分のありたい姿を見つける
③目標を設定して行動に移す
です。

以下で、詳しく見ていきましょう。

自分らしさを知って受け入れる

自己実現をしていくための1つ目のステップは、”自分らしさを知って受け入れる”ことです。

自己実現をする、つまりありのままの自分を受け入れ、自分らしく生きていくためには、そもそも自身のことを深く知らないことには始まりません。

まずは今の自分の良いと思うところ、直したいと思うところ含めバーっとノートに書きだし、どうして・いつからその性質が自分に備わっているのか、なぜそれが良い、もしくは直したいと思うのかも掘り下げて考えてみましょう。

人格は後天的に環境や人からの言葉によって形成されている部分が大きいので、人生を振り返ればどこかでその性質が芽生えた原因に行き当たるはずです。

そして、それを元に「自分が今こういう人間なのはあの時のあの経験によるものだったんだ」と紐解いていくと、自分が”自分だけの経験と記憶によって形作られている唯一無二の存在”だと感じられると思います。

この気づきこそが、ありのままの自分を受け入れ、自分らしく生きていくための第一歩になります。

長所も短所も全て自分の過去の経験・感情・記憶によって生まれた自分だけのもので、人と違うのは当たり前。

他の人と全く同じ人生を歩んでいる人は存在しないので、各個人ごとにできることもできないこともあって当たり前。

人との違いが自分を形作っていること、自分が今は嫌だと思っている自分の短所なども「自分らしさ」の一部分なのだというように思えるまで、時間はかかりますがぜひ自分と向き合う機会を増やしていきましょう。

自分のありたい姿・やりたいことを見つける

自己実現をしていくための2つ目のステップは、”自分のありたい姿・やりたいことを見つける”ことです。

次のステップは、自分のありたい姿・やりたいことを見つけること、すなわちどんな自分ならさらにワクワクするか、充実感を感じられるかを考えることです。

具体的には、身近な尊敬できる人を思い浮かべたり、憧れている著名人を想像したりすると、自分が目指したい人間像が見えてくるヒントになる場合もあるでしょう。

そうしたら、その理想像を目指すにあたって自分のどんなところを改善したり伸ばしたりすると良さそうか、言語化してみてください。

ただ、この過程で注意してほしいのは、「○○ができない自分は嫌い」「○○を克服しないと自分を好きになれない」などと自分を追い詰めるような考え方をしないことです。

そうではなく、「自分が自分をさらに愛するために、変わりたい」というマインド、今の自分のことも好きだけどもっと良くしたい、という気持ちでいると、前向きにありたい姿を目指そうと思えるのでおすすめですよ。

目標を設定して行動に移す

自己実現をしていくための最後のステップは、”目標を設定して行動に移す”ことです。

2つ目のステップで自分のありたい姿ややりたいことが見つかったら、それを具体的な目標に落とし込んでみましょう。

この時、目標はできるだけ定量的なものにするのがポイントです。

なぜかというと、たとえば「チームの士気を上げられる人でありたい」と思った時、それをそのまま目標とすると、「で、具体的に何をすればいいんだっけ?」と迷子になってそれ以上前に進めなくなってしまうからです。

だからこそ、目標は「個々人と向き合い、パフォーマンスを引き上げていくことで、自分のチームをグループ内で一番売上をあげられるチームにする」など、一目で達成したかどうかがわかるものにした上で、

「チームの士気を上げるために、一人ひとりと会話する時間を週に30分定例的に設ける」など小さなハードルを設けるようにしてみましょう。

ここまでできたらもう後は行動するだけです。

自分がもっと誇れる自分を目指すために、定期的に行動量や実際の成果を振り返り、目標とマイルストーンの修正をおこないながら前進しつづけていきましょう。

おわりに

自己実現とはこれまでお話しした通り、ありのままの自分を受け入れること、そのうえで自分のありたい姿がある場合は、そこに向かって行動していくことです。

とはいえ、ありのままの自分を他人から否定されたり、ありたい自分を叶えるために行動しようとしたら周りから水を差されたりして、傷つくこともあります。

でも、所詮周りの人は他人であって、好き勝手言っておきながらあなたの人生の責任をとってはくれません。

あなたが自分の人生をより良く、より自分らしく生きたいと思うのであれば、他の人の意見に流されず自分を貫く覚悟が必要です。

あなたがブレずに自分を肯定し、自分らしく生きる努力を続けた先には、あなたのことを応援してくれる人、同じ志を持つ人がきっといるはずです。

周りの言葉に囚われず”自分の人生を生きること”を大切にしてくださいね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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