自己肯定感を高める8つの方法と自己肯定感に関する2つの誤解


 
本記事は、自己肯定感に関する2部構成の記事の後半です。

前半では、自己肯定感が低い人の特徴や低くなる原因、自己肯定感を高めることで日々の生活がどのように変わるかについて書きました。(詳しくはこちらから)

 

前半の記事で、自己肯定感が低い原因について書きましたが、

大切なのは、どうやって自己肯定感を高めるかですよね。

そこで今回は、自己肯定感を高めるためには具体的に何をすればいいかについて書きました。

 

と、いきなり高める方法に入る前に、先に「自己肯定感」について一度おさらいしていきましょう。

(前編:自己肯定感が低い人に現れる7つの典型的な特徴と後天的な3つの原因



自己肯定感とは

自己肯定感とは、誰かと比べて劣っているだとか優れているといった他者目線の考え方ではありません。

 

では何か。

それは、「どんな自分であっても自分自身を受け入れてかけがえのない存在」だと思えることなのです。

 

つまり、他人と比べて自分が

「お金持ちではない」

「容姿に自信がない」

「おしゃれではない」

などと考えるのではなく、これが自分のスタイルであり、ここにいること自体に価値があるのだと思えることです。

自己肯定感に関する2つの誤解

しかし「自己肯定感を高めよう」というと、以下のような2つの誤解を生むことが多くあります。

誤解1:得意なことや秀でていることが必要だと思う

自己肯定感についての1つ目の大きな誤解は、「人より何かが秀でている」とか「他の人にはない突出したものがある」といったことから自己肯定感を得ようとすることです。

 

自己肯定感とは、自分の「存在」そのものが大事と思える感情であって、人より優れていることに自信をもつことではありません。

あなたはあなたのままでいいのです。

 

そこには何の意味も価値もないかもしれません。

しかし「それでも私は私だ」と思えることが、自己肯定感なのです。

誤解2:自分を過大評価することだと思う

自己肯定感に関するもう1つの誤解は、「自分を過大評価したり実際より大きく見せようとすることが自己肯定感である」という勘違いです。

 

確かに、行き過ぎた自尊感情はよくありません。

しかし、もしあなたが「自分の存在に価値がある」「いいところも悪いところもある自分でOK」と思えていないのだとしたら、それはやはり自尊感情が足りない状態です。

そんな自己肯定感の低い人が「もっと自己肯定感を高めましょう」と言われると

「いや、私はそんな素晴らしい人間ではないから・・・」

「そんなの無理!自分はダメなところばかりで、価値のある人間ではないから・・・」

という答えが返ってくることがありますね。

 

この傾向が生まれるのは、日本社会の考え方に起因しています。(詳しくはこちら

 

日本は、謙虚でいることやへりくだることが求められる少し窮屈な社会ですよね。自己肯定感を持とうと言うと

「うぬぼれてはいけない」

「自分が尊い存在なんて思ってはいけない」

と思いがちなのです。

 

けれども、それは一度全部忘れてください。

自分の価値を適正に評価できないのは、もったいないことなので。

 

さて、ここまでのお話で自己肯定感を持つことの意義を正しく理解していただけたでしょうか。

では次に、実際に自己肯定感を高める方法を紹介していきます。



自己肯定感を高める方法

これから仕事や人生に大きな影響を与えるであろう自己肯定感の高め方を紹介していきます。

また、「自分の肯定状態を認識するためのAction」、「自分の肯定状態をより向上させていくためのAction」の2つに分けました。

このような分け方をした理由は、自己肯定感を高めるにあたり、自分の現段階の状態によりアプローチを変える必要があるからです。

分かりやすく言うと、否定的な自己認識でいる人が「自分はできるんだ!」と大きな声で叫んでも逆効果、ということです。

アスリートの世界でいえば、骨折しているのにハードなトレーニングをして状態をより悪化させてしまうのと同じ。大切なのは、まずは怪我を完治させ、それから徐々にトレーニングを始めていくことです。

 

つまり、どんな判断や評価を自分でしているのか、フラットな状態で認識することが先です。

それができてきたら、次のステップとして自分の魅力をもっと強化していくことを意識していきましょう。

自分の肯定状態を認識するための3つの方法

まずは現在どれだけ自分を肯定できているのか、以下の3つの方法で現状を確認してみましょう。

自分の「ここがダメだ」を探し、事実ではなく思い込みであることを認識する

自己肯定感が低い人なら「自分のダメなところを書き出す」ということは得意なのではないでしょうか。

10個ほど書き出せたら、それらが思い当たる理由を思い返してみてください。

直接指摘された回数は?どんな場面で?誰に指摘された?

その「欠点」は、もしかしたら繰り返し自分に言い聞かせている「思い込み」かもしれません。

長所と短所は表裏一体、短所をひっくり返してみる

こちらも1つ前の方法と同様、「自分の特徴を悪いモノだと思っていないか?」という確認です。

例えば、「ビビり」は「慎重」、「飽き性」は「好奇心旺盛」、「計画性がない」は「行動力がある」。

 

また、自分が短所だと思っていることを人から褒められたことはありませんか?

人から見れば、喉から手が出るほどほしいものかもしれませんよ。大事にしてくださいね。

できるようになった点を意識する

最後に、自分の成長を認めてあげましょう。

過去の自分を振り返り、自分ができるようになったことを振り返ってみましょう。

過去とは、数週間、数か月、数年前に及んでもかまいません。

 

仕事において「以前より1時間早くエクセル作業を終えられるようになった」でもいいですし、

生活の中で「人に意見されたことをひとまず受け入れられるようになった」でもいいでしょう。

なんでもいいので、自分がどれだけ成長したかを自分に見せつけてあげるのです。

 

ここで大事なことは、他人を思い浮かべないことです。

あいつはもっと早くできる、あの人の方がもっと優しい。そんなことを考えていてはせっかく成長した自分が報われません。

あくまでも自分が、過去の自分と比べてどのくらい誇れるようになったかだけを見つめてあげてください。

ここまでのアクションをこなし、「実際の自分」を認識できたでしょうか。

次にそんな自分をどんどん肯定できるようになるための方法をお伝えしていきます。

自分の肯定状態をより高めていくための5つの方法

ここでは自己肯定感を実際に高めていくための方法をご紹介していきます。

先ほどのアスリートの例でいうと、ここからがトレーニングの開始と言えるでしょう。

 

最初は行動に移すのは難しいかもしれませんが、もちろんそれでOKです。

あくまでも「トレーニング」なので、できることから、できる範囲で、始めてください。

嫌な人から距離をとる

すなわち、「自己肯定感の高まりやすい環境を作る」ということです。

あなたがせっかく自己肯定感を高めるための言葉を自分でかけ続けていても、他人があなたを否定するような環境だと自分自身を認めてあげるのは難しいですよね。

あなたを褒め、励まし、支えてくれるような言葉をかけてくれる人とできるだけ関わるようにしてみてください。ポジティブな人は、基本的に自己肯定感が高いので、自然と貴方の背中を押してくれるはずですよ。

小さな挑戦、小さな成功を繰り返す

自信がない人が自信をもつようになるためには、やはり「実績」が必要です。

しかし、残そうと思う実績が大きければ大きいほどそのための大きな決断が必要となりますし、心理的負担もそれだけ大きくなります。

 

そのため、「心理負荷トレーニング」としてまずはほんの小さなことに挑戦し、実績をつくっていきましょう。

「目の前の仕事に手を付ける」、「こたつから出る」などなんでもかまいません。

挑戦は少しずつ大きくすればよいので、まずは最小からのスタートです。

肯定的な言葉に言い換える/増やす

これまでの人生、あなたが発する言葉がネガティブであって何かいいことはあったでしょうか?

思いつきませんよね。

 

それなら、あなたが今言いたい言葉を優しい言葉、ポジティブな言葉に言い換えて、どんどん発信していきましょう。

あなたの言葉を聞いているのは他人だけではありません。自分自身もその言葉を聞いて勝手に落ち込んだり、励まされたりするのです。

ネガティブなことを言うなというのではありません。ポジティブに聞こえるようにすり替えようということです。

ネガティブなことを紙に書き出してみる

つらい、苦しい、イライラ、悲しいなどの感情は抑えれば一時的には収まりますが、なくなるわけではなく徐々に溜め込んでしまうものです。そのうち、ある境を超えるとうつや過呼吸になってしまいます。

 

そんな精神的に負荷のかかるときは、正直な気持ちを紙に書き出しましょう。

つらい、しんどい、やめたい、投げ出したい、ハワイに行きたい、ねむい…

自由に、なんでも書いてかまいません。

書き終わったら、起きた出来事からなぜそう思ったのか、どうすればよかったのか、考えてそれも書いてみてください。

 

強いストレスを感じているとき、頭は混乱しているものです。漠然とした不安や怒りがとめどなく押し寄せてきます。

そんなとき、それらをすべて思うままに書き出すと、心の中でモヤモヤとしていた不安や怒りが客観的に見られるようになり、今後どうすればいいのかも明確になるのです。

褒められたら素直に喜ぶ

褒められても「どうせ私なんて」「もしかしてバカにしてる?」と思うことさえある私たち。

そんな思いはいったん抑えて、褒められたらまずは「ありがとう」と一度返してみてはいかがでしょうか。

自分も周囲も明るくポジティブになりますよ。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

二記事にわたり、自己肯定感が低い人に見られる特徴、その原因、高める方法をご紹介してきました。

結局のところ自己肯定感とは、「いいところはもちろんだけど、ダメダメなところも含めて、そのままの自分でいいよね」と自分で思えることなんだと思います。

そのためには、その言葉を何度も何度も言葉として自分にかけてくれる人がいること、自分でかけてあげられることが大事です。

自己肯定感を高める方法編でお伝えした内容は、すぐにもできる小さな一歩です。

自己肯定感を日々の生活の中で少しずつでも育てていくことで、昨日よりも今日の方が自分に優しくできるようになっていればと願うばかりです。
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