みなさん、最近目標設定してますか?
平日は起きている時間の6割以上を仕事してるし、休日は平日の疲れを癒したり、趣味や友人、家族との時間を大切にしていることもあり、目標設定をする時間をとるのはなかなかに難しいのではないでしょうか。
「そもそも目標設定ってしんどい割に結局やらずじまいで終わっちゃうんだよなーー」
「周りも別にやっていないし、コスパよくないよね」
と聞こえてきそうです。
確かに、目標設定はしんどい部分もありますし、目標を設定してもそれを達成するための具体的な計画や、日々の行動の振り返りをしていかないと結果にはなかなか結びついていきません。
このように、目標設定は大事大事と言われながらも多くの方はやりませんし、仮に立てたとしても明確さや自分が本当に叶えたい目標でなかったり達成するまでの過程が明確でないので三日坊主になります。
このようにコスパの悪いと思われがちな目標設定。
しかし、本当にただしんどいだけで成果も上がらないものなのでしょうか?
そこで、本記事ではイェール大学が行った目標設定と年収に関する調査を基に、目標設定が年収に及ぼす影響について紹介をし、Googleや現在大リーグで大活躍中の大谷翔平選手が行っている目標設定法について書いていきます。
そして、最後に長期的な人生の目標を明確にすることが人生に及ぼす影響についてもお話します。
目標設定が年収に及ぼす影響に関するイェール大学の調査
まず、目標設定と年収に関する有名な逸話を紹介します。
アメリカのイェール大学がある年の卒業間近の生徒に対して目標設定に関する調査を行いました。すると、
A. 3%が将来の目標がはっきりしていてそれを書きとめている
B. 13%が将来の目標はあって言葉にはできるがそれを書きとめてはいない
C. 84%が将来の目標は明確になっていない
とそれぞれ回答した。
そして、数十年後に再び調査した卒業生に調査をしたところ目標設定と年収の関係に驚くべき違いが出ていることが判明しました。
まず、13%に属するBの卒業生の平均年収は84%に属するCの卒業生の2倍で、3%しかいないAの卒業生は、なんと残りの97%の卒業生の平均年収の10倍という結果が生まれました。
この調査の真偽に関してはなんとも言えませんが、有名な逸話ですし10倍まではいかなくても目標設定を真剣にやることが決してコスパの悪いことではないと思います。
次に、目標設定に関して世界のトップカンパニーであるGoogleがどのような施策を取っているか見てみましょう。
目標設定の例1:GoogleのOKR
Googleでは、OKR (Objective & Key Result:目標と主な結果)と呼ばれるものを設定する文化があります。
これは、Objective(目標)に対して実現可能性が高まるリアルなKey Result(主な結果)を設定するというものです。
このOKRは、インテルのCEOであったアンディ・グローブ氏が開発したもので、以下の2つの質問に答えることで明確にしようというものです。
・あなたはこれからどこに向かうのか?(目標)
・その達成したい目標に近づいていることをどう把握しますか?(目標に近づいていることを示す主な結果)
この際に重要なことは、
Objective(目標)が定量的で、期限が明確になっていて野心的なものかということです。また、その立てた目標が世界にインパクトをもたらすムーンショットになっているかも重要とされています。
次に、Key Result(主な結果)に関しては、目標を達成可能にするもので、定量的であることが重要とされています。また、困難であるが不可能ではないマイルストーンの設定になっているかをしっかりと確認しましょう。
Googleでは、OKRを経営トップのラリー・ペイジ氏をはじめとして重役、すべての社員が四半期毎に公開することとなっています。
このように、経営トップが掲げる全社目標に対して従業員各々のビジョンをすり合わせることで目標に対する齟齬が起きにくく、メンバー全員が同じ目標に向かって走っていけるのです。
また、一回設定して終わりではなくGoogleでは、ワン・オン・ワンと呼ばれる上司との進捗ミーティングが毎週行われます。
毎週のミーティングで必ずその日話す内容を決めて全て話し終わった後に来週までにすることのリストを作り上司に渡します。
このように上司と短いスパンで現在行っている業務をシェアしたり、今後のキャリアについての相談も行うことで成長の機会を自ら作っていくことができ、各々が設定したOKRを実際に実現していくことができるのです。
目標設定の例2:大谷翔平選手の目標達成シート
開幕から破竹の勢いで成果を出し、バッターとしては3試合連続本塁打、ピッチャーとしては開幕2連勝でメジャー全選手の中で週間MVPに選ばれました。
そんな、投打で大活躍の大谷選手が花巻東高校時代に書いたのが下の目標達成シートで、メディアでも何度か取り上げられましたね。
こちらの目標達成シートは、中心に自身が達成したい目標(8球団からドラフト1位指名)を書いてそれを達成するために必要なことは何かを考えて八方にそれぞれ記入します。
私もやってみましたが、正直5つ目から8つ目にかけて大項目を作るのがかなり難しかったです。
しかもこのシートを周囲が監督や友人と相談しながら作っている中で、大谷選手は1人で作成したそうです。あっぱれ!!
それと、面白いなと思ったのが運を大項目の1つにいれている点です。
また、この運の周りに書かれているのが、ゴミ拾い、あいさつ、部屋の掃除、本を読む、応援される人になる、審判さんへの態度というのは、高校生離れした視座の高さが伺えます。
個人的に、審判さんとさん付けしているところにグッとくるものがありました。
と、ここまで目標設定と年収の関係やGoogle、大谷選手を例に明確な目標設定の言語化とそれを書くことの重要性について話をしてきました。
次に、設定する目標を会社や数年後に達成したい自身の目標ではなくもう少し長期的な目標設定をすると人生がどう変わるかを書いていきます。
なりたい自分像を明確にしよう
ここでいうなりたい自分像とは、働き方や趣味の時間、休日の友人や家族との過ごし方を含めて自分がどういう人生を歩みたいかを明確にすることです。
短期的な成長を追い求めるのではなく、自分がどういう時に楽しいと感じたり充実感を得られるのかを過去の経験から振り返ってみましょう。
また、1つ1つのエピソードに対して、その場面をリアルに思い出してなぜ楽しいと感じたのかを問いかけることで深めていき、各々のエピソードの抽象度を高くしましょう。
そして、3つくらいのエピソードの深堀りが完了したらそれら3つがある時が自分のパフォーマンスが高く充実感を得られるのだと分かります。
次に、現在興味のあることや、プロ意識は高いけど周囲に気遣いができる方々の多い職場で働きたい、といった要望などからどういうことに自分の関心が湧き、どんな人と働きたいかが分かってきます。
そうして、強みだけではなく、興味や充実感を得られる瞬間という観点で自己分析を行って、なりたい自分像を徐々に明確にしていきましょう。
このなりたい自分像ができると、判断の基準が他人ではなく自分になるので人生がぶれなくなります。
なりたい自分像に関してすべて書くと長くなりすぎるので、短期的な成長を追うのではなく、なりたい自分像を明確にした方が良い理由についてや、具体的に明確にしていく方法についてはそれぞれ別記事で詳しく書きましたので興味のある方はご覧ください。
まとめ
今回の記事では、目標を明確に設定して実際に書くことが年収に驚くほどの影響を及ぼすといったことや、Google、大谷選手などの成功している企業や人を例に目標設定の重要性についてお伝えしました。
また、私が特に大切だと思うのは短期的な会社での目標や日々の生活での目標ではなく自分はどんな人生を歩みたいかを明確にすることです。
忙しい中でも時間を作って取り組む価値のあることなので、幼少期から振り返ってみてこれまでどんな時に楽しいと感じたのかやパフォーマンスが高かったのかを紙に書き出して、この記事を読まれた1人でも多くの方が、納得のいく人生を送ることになれば嬉しい限りです。